外国人旅行者には札幌が人気

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 北海道は観光資源が豊かなところです。新鮮な海の幸、天然温泉、大自然、野生動物…。

 多くの人を魅了してやまない北海道へは、国内だけでなく、海外からも毎年大勢の観光客が訪れます。LCCの就航により、その垣根はぐんと低くなりました。

 なかでも特に今、外国人観光客に人気なのが「札幌」です。世界最大の旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」内の「トラベラーズ チョイス™人気上昇中の観光都市ランキング 2013」で、札幌が全世界で7位に入るほどの過熱ぶりなのです。ランキング1位にはキューバのハバナ、2位はラ フォルトゥーナ デ サン カルロス(コスタリカ)、3位はカトマンズ(ネパール)が選ばれており、札幌市は世界の7位、アジア内では2位でのラインクインです。

 ではなぜ、海外からの北海道旅行者が札幌に集まるのでしょうか?最大の理由は「雪・温泉・ショッピング・グルメ」全てが網羅された都市だからのようです。

 冬、雪が降り積もる札幌は、私たちには見慣れた光景ですが、雪が降らない東南アジア圏のツアー客には新鮮に映るようです。札幌には、市内中心部から車で1時間以内で行けるスキー場が5箇所もあり、各地でスノーモービルを楽しむ外国人で賑わっています。
 30分程度の講習ですぐ乗れるので、スキー未経験の人々も手軽に楽しめるのです。オールシーズン注目を集めているのは「大倉山ジャンプ競技場」。ここは1972年の冬季オリンピック札幌大会でジャンプ競技場になった場所で、リフトでジャンプ台まで昇れるのが貴重です。スタート地点から眼下を眺めると、急勾配に足がすくみそうなほどで、ジャンプ選手の勇敢さに改めて感服します。

 横の「札幌ウィンタースポーツミュージアム」では、バーチャル映像を組み合わせた体感ゾーンがあり、スキージャンプやボブスレー、ホッケー、クロスカントリーを選手の視点になって体験できます。こちらは寒い思いをせずにウィンタースポーツを体感できるので、雪深い北欧の人々にも好評です。

グルメのほうでは、札幌場外市場が人気。webサイトが英語・韓国語・中国語に対応しており、航空便で海外へも新鮮なカニを送れることから、連日海鮮を求める観光客で混雑しています。

大きなカニを見たことのないアジアの観光客が、タラバカニと記念撮影しようと大行列にもなっているのも名物の風景です。生魚を食べる習慣のない人々も、新鮮なお刺身に驚き、その美味しさに虜になっていくようです。

お土産では「白い恋人」がダントツの人気です。海外でも抜群の知名度があり、工場併設の「白い恋人パーク」は、2011年だけでも6カ国900人が訪れました。特にインドネシア・台湾・中国とアジアでの人気が高く、カゴいっぱいに積み上げて買っていく人々で、ショップは溢れるほどです。この食感のお菓子は以外にも海外にないようですね。

短いバカンスでも十二分に楽しめる要素いっぱいの札幌。冬場のリゾートとして、今後もますます世界からのお客さんが増えそうです。

参考:
札幌のLCC(格安飛行機)JETSTAR
格安の北海道札幌旅行パック
札幌ウィンタースポーツミュージアム

 

 

住宅の寒さ対策

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北海道の冬はとてつもなく寒い。地域によっては気温が氷点下20℃に迫るところもあります。

そんな極寒の地で暮らす北海道民は、住まいにどのような工夫をしているのでしょうか?

 今回は北海道旅行から離れて、北海道の住宅における寒さ対策を調べてみました。そのなかでは、本州に住む私たちが気付かなかった視点での工夫がいろいろとありました。私たちも真似できる、冬を快適に過ごすヒントが見つかるかもしれません。

 北海道で暮らす上で、やっかいなのが雪です。ひと晩に何mと積もることがあり、屋根には相当の重量がかかります。そのため雪を滑りやすくするため、屋根の傾斜はきつく、トタン張りです。
 しかし最近は、雪の少ない都市部では融雪装置のついたフラット型の屋根も増えています。(ちなみに瓦屋根は、寒さで凍ったり雪下ろしの際に足で踏んで壊れたりするので、道内では少数派だとか)なお、雪の重みで壊れてしまうので、雨どいは付けません。

 落ちた雪についても考慮しており、積もった雪が日光を遮らないよう家の窓を高い位置につけたり、落雪事故にならないよう隣家との距離も決められたりしています。
 玄関口のところにサンルームのような小部屋を作っているのを良く見ますが、このミニスペースは風除室・玄関フードと呼ばれ、雨風の吹き込みや、室内の温かい空気が逃げるのを防ぎます。
 積もった雪で玄関ドアが開かなくなることへの対策にもなっており、ちょっとした物置として雪かきの道具を置いている家庭もあるといいます。

 家を建てる際の基礎も、地中は深く作り、地上部分は積雪量の分高くします。一例として北見地域では、地上40cm+地下120cmで計160cmの基礎を打つということです。地下が1.2mとかなり深いですが、そうしないと冬、地中の水分が凍って霜柱のように地面を持ち上げ、家が歪んでしまうからなのだそうです。
 この現象は「凍上」と言い、初めて聞く言葉ですが、北国の建築業者には基本の用語のようです。家が持ち上がるほどの霜柱とは…「寒い」の規模が想像以上ですね。深く掘った地下部分には、外では凍結してしまう配管を置きます。屋内では地下収納スペースに活用されています。

 家の中を見てみましょう。まず、壁の断熱材は2倍、3倍と厚く入れます。窓は二重窓で、さらにペアガラス。予算がある場合はトリプルガラスにする方もいます。サッシには冷えるアルミをなるべく使わずに、断熱効果の高い樹脂や木にします。
 もちろんドアも断熱効果の高い樹脂や木の断熱ドアです。トイレやお風呂場などの水まわりは、凍って開かなくなるので窓をつけないのが通例でしたが、さきほど挙げた断熱素材の普及で最近では増えてきました。

 暖房は、「セントラルヒーティング」が主流です。これは1カ所のボイラーから各部屋に熱を送る集中暖房システムで、各部屋には熱を放射するパネルヒーターが設置されており、家中を常時21℃~23℃に暖めてくれます。灯油ストーブなどとは違い空気もクリーンなままで、火事ややけどの心配もありません。
 床暖房もセットなので、室内はかなりぽっかぽか。北海道の冬は本州よりむしろ快適だったりします。「家では半袖半パンでアイスクリームを食べてるよ」なんて軽口がたたけるのはこのような構造だったからなのですね。その代わり、灯油の消費量は半端ではありません。北海道ではお給料に「寒冷地・暖房手当」という項目があるのもその為です。

いかがでしたか?私達も取り入れられそうな工夫が随所に見られますね。ただし、北海道で開発された高断熱・高気密住宅工法をそのまま持ってくるのは慎重にしましょう。北海道には梅雨という時期がありません。梅雨がある本州では、高い湿度のため結露などの問題が発生する懸念があります。そこは、住まいの気候をよく知る地元の大工さんとよく相談するのが最終的には安心のようです。

日本一早い日の出は北海道?

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「日の出は東から、日の入りは西へ」そう理科で習ったとおり、太陽は東から昇り一日が始まります。では、日本の最東端にある北海道は、日の出が早いのでしょうか? 日の出・日の入りの時刻は経度だけではなく、緯度も関係があります。
「経度・緯度とは?」と思った方にわかりやすく言うと、地球儀を見たときに縦線が経度、横線が緯度です。北海道の経度はより東へ、緯度はより北へ位置するので、本州とは季節の特徴が若干変わってきます。一年で昼間の時間が最も長いといわれる夏至の、日の出・日の入り時間を各都市で比べてみると一目瞭然です。次の時刻は海上保安庁のHPで公開されているものです。

《札幌》 日の出/3:55 日の入り/19:18

《東京》 日の出/4:25 日の入り/19:01

《福岡》 日の出/5:08 日の入り/19:32

夏至の時期は、日の出は北東方角に行くほど早くなります。上の時刻一覧のとおり、夏の北海道は朝がとても早く来ます。道東では、深夜3時前にはもう外が白んでくるといいます。本州からすると不思議な時間感覚になりそう…!夏至の頃に北海道へ行くなら、道東の本土最東端の地・納沙布岬(のさっぷみさき)で日本一早い日の出を拝んでみてはいかがでしょうか。
ところで、日の入り時刻を比べるとほんの数十分の差ですが、これには緯度が関係しています。夏は地軸の傾きで南にいくほど昼間の時間は短くなるため、福岡での昼間が短すぎて札幌の日没時間に追いついている状態なのです。夏の北海道旅行は、明るい時間が長いのでお得ですね。 石狩郡当別町では、毎年この時期に「夏至まつり」を開催します。
姉妹都市であるスウェーデン王国レクサンド市の「ミドソンマル(夏至祭)」を再現した、友好の証です。北欧の夏至は真夜中も太陽が出る白夜となり、冬の長い北欧圏の国にとっては盛大な祝賀なのです。祭りでは、民族衣装に身を包み、フォークダンスやマイストング(大柱)の立ち上げ儀式などが行われます。北海道に居ながら、異国情緒が味わえるお祭りです。

夏至では納沙布岬が日本一早い日の出の場所ですが、初日の出も日本一早いのでしょうか? 残念ながら、初日の出を一番に拝める場所は、千葉県の「犬吠岬」です(本土の平地の場合)。最東端でもない千葉がなぜ?と思いますが、これにも地軸の傾きが影響しており、冬は南東方角に行くほど日の出の時刻が早くなるためなのです。 国立天文台の資料によると、元日の日の出時刻は 《千葉県犬吠岬》 6:46 《北海道納沙布岬》 6:49 となっています。3分ほどの差ですが、惜しくも1位に届きません。

さらに道民にはショックなことに(?)犬吠岬の日の出時刻が早いのは、冬至の頃、11月下旬から1月末までの約55日間だけです。それ以外の2月~11月下旬までの約310日間は納沙布岬の日の出が早いのに、初日の出だけ千葉県に1位を譲るかたちになっています。でも宇宙の仕組みだからこればかりは仕方ありませんね。小さなこだわりはひとまず置いといて、新年が良い年となるように願い、初日の出を拝みたいものです。

北海道限定のお菓子

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北海道旅行へ行ったら、忘れてはいけないのが「お土産」です。道内各地や空港では、たくさんの北海道グルメが売られていますが、注目したいのが大手メーカーの「北海道限定お菓子」です。
普段、コンビニやスーパーでよく見かけるあのお菓子が、北海道限定のテイストで販売されています。

●夕張メロンハイチュウ(森永製菓)

やわらかキャンデーのパイオニア、森永ハイチュウのメロン味です。メロンの甘い香りが上手く再現されています。メロン味ハイチュウには「北海道メロン」という種類がありますが、こちらは全国の北海道フェアを開催している店舗で販売しているもので、「夕張メロン」とは別物です。他にも「ハスカップ味」が北海道限定で発売チュウ。パッケージには観光地の写真とともに謎の萌えキャラが描かれています(笑)

●ぷっちょ夕張メロン味(UHA味覚糖)

ハイチュウのライバル商品、ぷっちょ。果敢にもハイチュウと同じ味で勝負しています。パッケージではメロンのキャラクターが観光地を旅したり熊と戯れたり…ファンシー&ファンタジーな世界になっています。

●アポロチョコレート北海道メロン(明治製菓)

月に行った宇宙船アポロをモチーフにしたチョコレート。基本はイチゴ味ですが北海道にはメロン味があります。北海道産果汁を6%使用(生換算)してるだけあって、かなりのメロン感です。

●ジャイアントポッキー夕張メロン(グリコ)

全国各地の観光地お土産売り場ででひときわ目立つのがジャイアントポッキー。どこへ行っても毎回このお土産を出すのが、もはやネタと化していた時期がありました。北海道にももちろんあります。そしてやっぱり夕張メロン味!甘い香りがお菓子とマッチしやすいことと抜群の知名度から、この味を採用するメーカーが多いようですね。ちなみに「夕張メロン」はJA夕張市の登録商標です。

●ジャイアントプリッツ鮭(グリコ)

同じくグリコさんのデカ土産、プリッツ。味は北海道在中の熊さんもおすすめの「鮭」です。鮭エキスと鮭ペーストを5%使用し、生地に練り込み、表面にもまぶしています。
パッケージには大きな「鮭」の文字と川を遡上する姿が写実的に描かれ武骨な逸品になっています。ポキポキ折ってお茶漬けのトッピングにするのがツウの食べ方です。グリコさんは他にも北海道産とうきびを36%配合した「ちっちゃなプリッツとうきび味」や、北海道産カマンベールチーズクリームを詰め込んだ「コロン北海道カマンベールチーズ」を発売中。

●ポテトチップスこんぶしょうゆ味(カルビー)

北海道はジャガイモの一大生産地です。ポテトスナックメーカー最大手、カルビーのジャガイモ貯蔵庫は北海道内だけで38棟あり、日本のジャガイモ年間消費量の実に10%がカルビーの製品に加工されています。こちらは日高産昆布を使用した贅沢な商品で、同シリーズには北海道・東北・長野のみ販売の「バターしょうゆ味」もあります。カルビーさんは「じゃがりこ」のとうもろこし版「とうもりこ」も北海道限定で発売中です。

いかがでしたか?これはまだほんの一部です。その土地だけのユニークなお菓子を探してみるのも、旅行の楽しみになりそうですね。